販売促進の知識 値引きによる弊害「値引きでお客さんを2倍に増やしても売上は2倍にはならない」 2021.08.20 自分の商品やサービスを安売りしたい人はあまりいないですよね。 それなのに、なぜ値引きに走る人は多いのでしょうか。今回は飲食店を例にして値引きの弊害についてご紹介します。 値引きする理由 理由の一番は、客数を増やしたいからではないでしょうか。値引きでお客さんを2倍に増やしても売上は2倍にはならない。たしかに客数を増やせば売上が上がります。しかし、値引きでお客さんを2倍に増やしても売上は2倍にはなりません。 例えば、 売価5,000円の商品を2,000円に値引きして2人に売ったとします。 値引後価格は3,000円ですので2人だと売上は6,000円になります。 値引きしない場合は、 5,000×2人=10,000円 5,000円で売った時に比べ、売上は4,000円足りません。 つまり値引き前と同じくらい売上げようとすると3.3人以上に売らなければなりません。 値引きによる弊害 もう一点、値引きには弊害があります。値引きをすると、最初は反応はあるかもしれませんが、それは、今までとは質の違うお客さんが反応をするからです。 短期的な売上を見ればこれでもいいでしょうが、値引きを目的としたお客さんと値引きしなくてもいたお客さんの質はに違います。 しかも店は価格を下げて売っているので、儲けるためには今まで以上の回転率を高めなければいけません。すると従来のお客様へのサービスは悪化します。 「なんか、落ち着かない店になったなあ・・・」そう思ったお得意様はよその店にいく結果になってしまいました。 ここで商売の原点を振り返ってみましょう。 売上の70%はお得意様の30%で成り立つ いなくなってしまったお客様の中にお得意様が入っていればダメージは大きいのです。 値引きの負の連鎖 さらに値引きを繰り返した場合、負の連鎖は以下のように続きます 値引きで集客していつもの2倍客が来る 客が来て忙しくなるが利益は同じ 忙しいので既存のお客さんへの対応が悪化する 自然と既存客が離れ売上が減少 減少した売上をさらなる値引きで集客 そもそも、値引きで集めた顧客は固定客にはなりにくいのです。この手のお客さんは、常に値引き先を探しているため値引きがなくなったときは縁の切れ目を意味します。 但し、値引きは競合との兼ね合いもあるためやむを得ないケースもあります。こんな時は、頻繁に行うのではなくポイントとして使用するのが良しとされています。 Tweet Share Hatena Pocket Pin it 販売促進の知識値引き, 割引 あなたのお店は売上構造を理解できていますか。 金融機関への同行は、清川の最大の武器